チェチェン紛争。2度に渡る紛争で10万ともいわれる犠牲者が出たことはご存知だろうか。しかし、今回のウクライナ侵攻とは違い、日本でも報道はさほど過熱してはいなかった。世界平和や募金活動など、テレビに出てくるコメンテーターやタレントは何も言ってなかった。学校でもチェチェン紛争のことは殆ど話していなかった。世界も今回ほどにはプーチンを非難しなかった。何故か?極々簡単に言えば、「プーチンはチェチェンがイスラーム化するのを防ごうとした、そしてチェチェン侵攻はロシアのお家騒動である。」ー世界の目にはそんな風に映っていた。ウクライナもNATO加入ではなくイスラーム化だったら世界はどう反応したのだろうか。

ボコ・ハラム。イスラームの過激派組織で、数多の残虐、非人道的な行為でも有名である。そのボコハラムが数年前にナイジェリアで250名以上の女子中学生を拉致した。様々な方法でテロ行為に利用する為と言われており、大半の生徒たちは未だに行方不明である。国連は一切見て見ぬふりをし、動かなかった。世界は何の関心も持たなかった。その翌年、バガでは約2000人もの市民を虐殺した。やはり世界は無関心であった。
一方、パリでテロがあったとき、世界は一丸となり130人の犠牲者たちに祈り哀悼の意を表した。インド人の女性でしたっけ…詩を書いて世界に発信してましたよね。日本中もパリのテロのときは世界平和や哀悼の意を表明していましたっけ。

何もしないよりマシ。ー果たしてそうだろうか。ウクライナ侵攻にはこぞって世界平和や愛を説く。訴える。でも白人以外の国々が戦争して多大なる犠牲が出ても素知らぬふり。明らかに差別だよね、これ。先述の「何もしないよりマシ」を認めることは、差別そのものを是認して増長させることである…と個人的には思う。

ウクライナのことをきっかけに、あらためて各々がちゃんと現実を見て、自分の頭で考えて考えて考え抜いて発言や行動をするべきだ。ノリや気分で無責任な言動はするべきではない。

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